03/07
Fri
2008
さてさて、きっかけは百合が披露した鳳珠の美談からです。雪の降る夜、家人を慮って自分で墨を買いに行くなんてなんて優しいひとなんだ! とわたくしも感激致しました。そこで花街に住むヒロインと鳳珠という全然縁がなさそうな二人で物語を進めてみた次第でございます。
この話はまだ初心な鳳珠が書きたくて始めたものなんですが、それが十分に出せなかった感があります。原作では百合とデートしている時は最初は全然喋れなくて、黎深の話になったとたんハイテンション且つ激しい勘違いで笑わせてくれたのですが、「深窓~」ではシリアスに……。
本編では十数年の官吏生活から養われた大人の魅力を発揮してらっしゃる鳳珠さんでも、「地獄の沙汰も~」では本当に可愛らしい性格だったんですね(失礼)。民のためを思って国試を受けて妓楼で泣いちゃうところとかキュンときちゃいましたよ。そのキュンを全然生かしきれなかったです。
ヒロインが唄が上手かったのは藍家の血筋から来てるものが大きいと思います。やっぱ教育にもよると思うけど、妓楼だったら庶民より耳は肥えると思いますので。胡蝶のお座敷で音楽センスを鍛えてたりするといいな。
書いててやってみたかったのは雪那vs黎深。原作ではまだ接点はありませんが、二人が出会ったら壮絶な争いが起きそうだなと。彼らの関係は邵可様を巡ってかなり劣悪なようです。
The Beans vol.4(2005年1月号)『王都上陸!龍蓮台風』(文庫では削られた未収録部分)より
『黎深が藍州にきたらぜひ本家に寄ってもらおう。鉄格子の向こうから邵可様に頂いた贈り物各種を陳列・自慢してその絵姿を年代順に飾ってみせ、トドメに頂いたもりだくさんの文を一枚一枚得々と読みあげて泣かせてやる』(by三つ子)
『あの三つ子! 紅州に一歩でも足を踏み入れてみろ、全身脱毛眉毛まで残らず剃り上げてあのむかつく長髪もそろってつるっぱげにしたあげく、手足縛って紅州一の男色道寺に叩きこんでやる!!』(by黎深)
…………凄まじいですね。木枯らしどころか吹雪吹いてます。
原作では是非この人たちの掛け合いをやってほしいですね。「深窓~」でももっと激しくやればよかったかな。でもメインは鳳珠なんで抑えてみました。
鳳珠には本当に幸せになってほしいです。あんな良い男いませんよ! 原作では秀麗にほんのり片思い中?(それとも単に黎深をからかうネタにしてるだけ)みたいですが、残念ながら私は劉秀推進派なので鳳珠さんは諦めてください。ということで夢なんか書いちゃったりするんですね。
「深窓~」ヒロインでその後の様子で番外編書けるといいな。百合と再会して夫の愚痴言い合うとか。
とりあえず連載はこれにて終了です。何かリクエストがあれば拍手かメールなどでお願いします。