02/12
Thu
2009
今回は拍手のコメントでネタを提供いただきました。
「清華通鑑」本編8話で楸瑛がヒロインの昔の様子をちらりと語っています。一時は後宮に近い回廊に交際を申し込む男達が殺到して大混乱になったって話です。
このエピソードも書きたかったのでここで出せて良かったです。
ヒロインさんはお婿探しに後宮へ戻ってきたわけではないですからね、全て縁談は断り表舞台に出なくなってしまったというのが結末でした。
今回オリジナルキャラクターを出させていただきました。
周膳
右羽林軍所属で東宮通用門の守護を任されている若い兵士です。
一人称は“自分”。
白家傘下の一族出身で混乱した世を憂いている心優しい青年です。
彼のその後の話。反転してね↓
持ち場を離れていた兵士達はかなりの謹慎降格処分に遭い、城の中でも歩きにくい状況になってしまったため軍を辞めて里に戻る者が多い中、楊修の采配で十六衛に留まることができ、真面目に罪を償っています。その様子を清苑にも認められ、彼は数年後東宮守護に戻りました。国を立て直した清苑に忠誠を誓っています。
もう一人、一度だけ名前が出ていた利英という世渡り上手な白系貴族が今回の騒動の首謀者だったというのは本筋に関係ないと思い削りました。でも名前だけ出してみた。
清苑がヒロインへの思いに気付くのがこの頃で、しかし悠長に恋してる場合じゃなかったんです。そして主従関係のまま本編まで来てしまいました。それだけ敵が多かったということですね。
彼が嫉妬している様子を書くのがかなり楽しかったです。
悩め、少年よ。みたいな(お前いくつだよ)。
男としてはかなりサイテーなことしてますけど、清苑様ですから。
今回のタイトル。前回の番外編「鋏と指とくすぶる炎」と同じようなニュアンスで付けました。なんだかセンスの無い……と思いながら。
「恋と哀と誓いの炎」です。
恋……清苑、周膳、その他男性陣の想い
哀……街の人々の悲しみ
誓い……清苑:王になる、ヒロイン:清苑を支える
前回くすぶる程度だった炎が今回燃え上がりました、ということで。
短いお話でしたが楽しんで頂けたでしょうか。
何気に本編20話にリンクしているのも気付きましたか?(一番最初と一番最後の部分ね)
また違う番外編もいつかお届けできればなと思ってます。
それでは今回はこの辺で。